生命保険の営業と聞くと思い浮かべる「ノルマがある」「大変そう」「女性社会」というイメージ。
お話を伺った、ワーキングママの加藤ゆきさん(以下、ゆき)は、そんな皆さんが持つイメージを覆してくれるかもしれません。
これまで紆余曲折を経てきた人生を、終始笑いながら話してくださったゆきさん。
そんな彼女から、働く人、働くママが楽しく人生を送る「ヒント」を、ライターの啓介さんが、伺ってきてくれました!
ゆきさんの、しなやかな仕事の取り組み方や、柔軟に考える秘訣を、ぜひ最後までご覧ください♪
<語り手>
プルデンシャル生命保険株式会社
ライフプランナー
加藤 幸(ゆき)さん
営業職一本!不動産会社、損保会社を経て、現在の生命保険会社にて9年目。プライベートでは一児の母で、仕事と育児に奮闘するワーキングママ。
<聞き手>
ライター
啓介(ケイスケ)
大阪出身の福岡移住者。
自らの社会起業経験をもとに、ソーシャルグッドな情報発信を担当中!
「インセンティブ」に
アンテナを張っていた新卒時代
啓介:こんにちは!生命保険の営業を始められてから9年目と伺いました。
ゆき:その間に人生観も価値観もドラスティックに変わりましたけどね(笑)。
啓介:生命保険会社の営業になるまでの経緯を教えてください。
ゆき:父が早くに亡くなってしまい、本当に”お金に苦労した家庭で母と妹との幼少期から始まりまして…。
啓介:いきなり壮絶ですね…。
ゆき:取り立て屋が来たり、請求書が積もり積もってガスが止まったりと、みなさんがテレビでしか見るようなことのない境遇だったですけど…。
啓介:その経験から保険に進むわけですね?
ゆき:いえ、そんな境遇だったからこそ、最初の仕事はとにかく初任給で選びました(笑)。今は上場している不動産の会社です。
啓介:なるほど!大学も学費がほとんどかからない地元の公立を選ばれたっておっしゃってましたもんね。
ゆき:20代の時は「インセンティブ(歩合制や報奨金制度)」という言葉にアンテナをビンビンに張っていましたね!
啓介:でもまだ生命保険会社の営業になりませんね(笑)。
ゆき:妹も自立して、人生がお金だけじゃないと考え出す29歳のときにヘッドハンティングの話が来たんですよ!
啓介:お!とうとうですか!?
ゆき:喫茶店で話を聞いてもらったんですが、「また連絡しますね」と言われたもののその後連絡がなく、ショックを受けるんですね。ここでやっと「自分の市場価値って大丈夫!?」と危機感が湧いてきて、「次の会社はフルコミッションだ」と外資系損害保険会社へ転職しました。
その3年後、今の生命保険会社からへッドハンティングの話があり、今回は無事市場価値を認めてもらえて、今に至る、といったところです。
解決策を一緒に作っていった結果が
「保険」という商品なだけ
啓介:とうとう生命保険会社の営業になってくれました!フルコミッションの仕事に抵抗なくいけることに尊敬します!
ゆき:「商品を売る」というより、「解決策を一緒に作っていく」という感覚なので、営業も面白くて楽しいですよ!
啓介:100人いれば100通りの方法がありますもんね!
ゆき:お客様自身も気づいていなかった希望やニーズを顕在化していく作業はお互い気持ちいいんです。目の前の方にとことん向き合えるところが好きなところですね。
啓介:どんな時に楽しかったり嬉しい気持ちになりますか?
ゆき:契約がどうこうではなく、相手が心を開いてくれる瞬間ですね。大切なことや本音を見せてくれる時、大切なことを教えてくれる瞬間からその人の中が見えた時です。
啓介:相手に心を開いてもらう秘訣はありますか?
ゆき:本当にベタですけど、素のまま、ありのままいくのが一番だと気付きました。とにかく、かっこつけないこと。私の場合、かつては一生懸命隠していた幼少期の話も、保険の仕事をする上ではこれ以上ない話じゃないか、と(笑)。
啓介:仕事を通して初めて見えた生命保険の側面はありますか?
ゆき:その人が何を思って生命保険に入ったのか、という視点ですね。生命保険は残された遺族のためだけじゃなく、加入した人のためでもあるんです。配偶者やお子様を残して亡くなる時にさまざまな心残りがある中で、せめて「お金」を彼らに残せることで自分自身を許せる、という部分もあると思うんですよね。
仕事は「人生そのもの」
啓介:ゆきさんの仕事観は何ですか?
ゆき:『人生そのもの』ですね!仕事は人生を楽しむためのもの。例えば、今は夫が56歳で4歳の息子がいて、その息子には異母兄弟がいて、一風変わった家庭なんですがおかげさまで仲良くさせてもらっています。この仕事をやっていないと、そういうのを楽しむ余裕というのはないかな。
啓介:仕事でのマネジメントがうまくいかなかった経験は、子育てに生きてきたりすることもあるんですかね(笑)?
ゆき:本当にそうです!仕事場でうまくいかなくても「ぎゃー!」って叫ばないじゃないですか(笑)。子どもに対して感情的になりそうになっても、ふっと落ち着かせたりできますよね。
啓介:仕事でうまくいかない時に心がけていることはありますか?
ゆき:うまくいかないときほど「クスッを日常に」は意識していますね。深刻な時ほど執着しすぎないように。
啓介:実践していることがあれば教えてください。
ゆき:本当に煮詰まった時に、「ん〜…スパイシー!!」って叫んだりしますね(笑)。「わっしょい!!」と言う時もあります。
啓介:めっちゃオモロいじゃないですか(笑)。その他、独自のルーティーンなどはいかがですか?
ゆき:ルーティーンを設けないようにしていますね。決めたことをできなかった時に自分を責めてしまいそうで…。
啓介:設定した目標をストイックに達成していくのが「正」とされる向きはありますよね。
ゆき:もちろんこの仕事は数字を追いかけないといけないところはありますが、会社から年次の予算やノルマが押し付けられることはありません。
啓介:営業としては理想ですよね!
ゆき:ただもちろん自分で設定した、自分なりの目標はあります。でも一人だけでというのは苦手なんですよね。なので人の力を借りることが多いです。私はプレゼンやアイデア出しが得意なので、地道に電話したりコツコツが得意な自分と真逆なタイプの人とタッグを組んで仕事をしたりしています。
固定観念は
執着せずにすぐ捨てる
啓介:働くママとして子育てと仕事のバランスはどのように取られていますか?
ゆき:今は夫を始め家族に甘えっぱなしですね(笑)。仕事から帰って夕食後にビールを飲んだりしても、食器洗いやお風呂掃除をしてくれたりするんです!
啓介:やっぱり家事を始め、お互いにできる人ができる時にって大事ですよね!
ゆき:また保険の仕事の特性上、時間を自分でコントロールできるのが大きいので、この仕事の選択は大正解だったなとつくづく思いますね!
啓介:会社勤めだと出勤時間などに縛られてしまいますもんね。
ゆき:私の場合は、「今日はやめだ」という具合に自由度がある中で調整できるので、オンオフのメリハリをつけることは意識しています。
啓介:とはいえ、世の中の仕事が全て融通の効くものばかりじゃないですよね。
ゆき:世間で言われる「こうじゃないといけない」ということに対して「果たしてそうなのか?」と私は常に思っています。固定観念はすぐ捨てちゃうタイプです。もっと軽やかに、肩の力を抜いたらいいのになと思うことはたくさんありますよ。
啓介:「執着しないように」ですね!
ゆき:「この仕事のためにどうしても今行かないと」って聞いたり、夜9時や10時まで、子どものことを気に掛けながら残業しているのを見ると、「本当に今しないといけないのかな?」と思ってしまいます。
肩の力を抜いて
柔軟に、トータルで考える
啓介:その柔軟な思考はどこから来ているんですかね?
ゆき:保険って人生に対してのモノなので、1年後でさえ状況が変わることがあります。今は契約が成立しなくても、2〜3年後にお世話になることもあるんですよ。
啓介:相手の状況が変わるなら、自分も当時の印象をフラットにして柔軟に対応するということですね。
ゆき:そうなんです。私自身のライフプランニングも3年単位で見たりしますね(笑)。10年経ったら息子がこうなってるから、その頃にはこうなっていたいなぁ、と考えたりもします。
啓介:「トータルで考える」っていうことですよね。これはいろんなことに応用できそうですね!
ゆき:そうですよ!例えば、息子を夜9時に寝かしつけても12時頃に起きちゃうんですよね。寝かしつけながら一緒に寝ちゃっても3時間で起きちゃうんですけど、その後2時から通常起きる6時まで4時間しか寝れなかったとしても、トータル7時間寝れているんですよね。
啓介:睡眠時間をトータルで考えるのはこれまであったようで斬新ですね!継続的じゃなくても睡眠は睡眠ですもんね。
ゆき:でも、睡眠は本当に大事!これは働いている人全員に言いたいんですが、睡眠時間を削ってろくなことないですからね!昔はお酒飲んで遅くに帰ることもありましたが、翌日頭が回った試しがないですし。今は7時間は必ず寝るようにしていますね。
啓介:では最後に、働く人に伝えたいことはありますか?
ゆき:人生をもっと楽しむために、「人生の中で、果たしてこれが最優先事項?」と見つめ直した方がいいと思うことがあります。私もこれまでいろんな失敗をしたからこそ、明らかに優先順位を、今の価値観に囚われているな、と感じることがあります。歳を重ねるごとに楽しみも増えるし、先はもっと楽しいぞって伝えたいですね。
啓介:家庭や趣味も含めてですよね。
ゆき:そう!どうしても仕事は「会社」「組織」に縛られて考えがちだけど、組織の中であなたの変わりはいくらでもいるから、自分がいなきゃって思い詰めることはない。
むしろ、自分の換えが効かないところはお子様にとっての「親」やご家庭での存在であることを忘れないでほしいですね。
啓介:ゆきさん、ありがとうございました!
インタビューを終えて
特に印象に残ったのは、ゆきさんの”しなやかさ”でした。
何事にもギチギチに詰めるのではなく、ちゃんと「余白」を残しておくことができる方、融通が効いて柔軟に変化に対応できるのは、言葉以上に難しいのは社会人だけでなく全ての人が思うことでしょう。
幼少期も含め、自分に起こった全ての事象を糧に変えて、これまで人生を送られてきたんだなと感じました。とっても素敵な笑顔で終始インタビューに応じていただき、とっても元気をもらったと同時に、ゆきさんのしなやかな強さも垣間見ることができた機会となりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回のインタビューは、ビジネスレザーファクトリーのメールマガジンにてお届けしたコンテンツです。
メルマガでは、「働くを楽しくのヒント」を伝えるインタビューや、商品やイベント情報をお届けします。
▶メールマガジン登録はこちら
当店の全国18直営店舗では、お客様とスタッフの健康・安全面を最優先に考慮し、感染症予防対策を実施しています。
今後も安心して店舗をご利用いただけるよう、一つひとつ対策に努めてまいりますので引き続きよろしくお願い申し上げます。