「キップ」、「ステア」、「コードバン」など、どこかで耳にしたことはあるけれどその違いって…?と思っている方も多いかもしれません。
革製品の良さに気が付き始めると、少しずつ革にまつわる様々な単語に敏感になってくるかと思います。そこで、この記事では、代表的な革である「キップ」、「ステア」、「コードバン」、「ピッグレザー」、「ゴートレザー」それぞれの革の種類についてご紹介します。
1.キップレザー
1-1.キップレザーとは?
キップ(kip)という革の種類は、子牛と成牛の中間にあたる牛の革です。生後6か月~2年未満の牛を指します。
人間の子どもの肌って、つるつるしていますよね。子牛からとれたキップの革も同様に、きめ細かくて柔らかいのが特徴です。
同時に子牛の「カーフ」よりは年をとっているので、強度も兼ね備えており、高級な小物や靴に用いられています。
1-2.キップレザーを使った商品
キップの革を使用しているのがmicのコンパクトなお財布。
キップレザーの特徴である「強度」があるので、よく手に取る財布にはぴったりの素材です。加えてキップは中牛革なので革自体のしなやかさもあり、手によくなじんでくれます。
財布を取り出すたびに、キップレザーの素材感を楽しむことができそうです。
商品名:キップレザー 三つ折りミニ財布
価格:9,000円(税抜)
カラー:クロ
※2020年4月現在、販売されておりません。
2.ステアレザー
2-1.ステアレザーの特徴
ステアは、代表的な牛革の種類です。
生後2年を経過した雄牛の革ですが、食用のために生後3ヶ月~6ヶ月の間に去勢されています。
そのため穏やかに成長するので、去勢されていない雄牛の革よりも革質がやわらかくなっています。ステアは厚みが均等であるため、革小物、革財布、革バッグなど、様々な用途に使用することができます。
手の脂が馴染みやすいので、革のエイジングを楽しみたい人にもおすすめです!
2.ステアレザーを使った商品
ビジネスレザーファクトリーの革小物は、すべてステアの革を使用しています。
ステアは丈夫な革なので、比較的お手入れが簡単です。また、革自体の品質もあまりぶれることがないため、製品の仕上がりも精度が髙いです。
シンプルながらも、職人のこだわりに溢れた革小物を100種類以上用意しています。小物やお財布、バッグ、シューズなど、あなたの革生活を始めるに相応しい逸品を揃えているので、下記をタップして気になる商品を見つけてくださいね!
3.コードバンレザー
3-1.コードバンレザーとは?
コードバンは、馬の臀部からとれる革です。
一般的な革素材は動物の皮膚の表面の部分を使いますが、コードバンはそうではありません。
馬のお尻の表の革を少しずつ丁寧に削っていき、厚さ2mmほどのコードバン層とよばれる繊維質を使うのがコードバンという革です。
その採取方法が宝石発掘と似ていることから、「革の宝石」や「革のダイヤ」とも称されています。
非常に頑丈で、そのてざわりは驚くほどなめらかなのが特徴です。コードバンは貴重な革であるため値が張りますが、しっかりと手入れをすれば一生使うことができます。
3-2.コードバンレザーを使った商品
m+(エムピウ)のミッレフォッリエシリーズは、上質の一枚革から生まれた機能的な財布です。
思わず手にとって眺めたくなる新鮮なデザインの財布。その個性的なデザインとコードバンの素材の組み合わせの虜になってしまうこと間違いなしです。
貴重なコードバンの一枚革を使用した財布は、長い年月をかけて経年変化を愉しむことができます。キップやステアレザーの財布に比べてやや値ははりますが、お手入れをしながら丁寧に使えば一生を共にすることができます。
商品名: millefoglieⅡ CORDOVAN[ミッレフォッリエ2 コードバン]
価格:24,000円(税込)
カラー:全2種類(ブラック、チョコ)
4.ピッグレザー
4-1.ピッグレザーとは?
ピッグレザーは、その名の通り、豚の皮をなめしてできる革です。
豚の皮膚を間近で見たことがある方はわかると思いますが、硬い体毛が突き抜けている豚は、三角形に並んだ毛穴があります。そのため、ピッグレザーは「∴」のように並んだ毛穴がみられるのが特徴です。
また、豚は牛よりも気性が荒く、その表皮にも傷がついてしまいがちです。そのため、日本では靴底のソールとして利用されてきた歴史があります。しかし、近年では、どんな革よりも軽くて丈夫、しかも耐水性のあるということで、ピッグレザーの特性を生かしたモノづくりを行うブランドが増えつつあります。
4-2.ピッグレザーを使った商品
REN(レン)のピッグレザーを使用したトートバッグは、手に持った瞬間その軽さにびっくりしてしまいます。
レザーを全面に使用したトートバッグは重さに敬遠してしまいがちですが、レンのバッグはまるで布地のトートバッグを肩にかけているほど軽いのです。
軽い上に7~8kg程度の重さにも耐えうるのも魅力的です。驚くほどの軽さとその丈夫なビッグレザーのバッグは、荷物が多い方に最適ですね。また、カラーも7種類の中から選べるのが魅力です。
商品名:【レザートートバッグ】ハリー・ワイドトートM
価格:19,440円(税込)
カラー:全7種類(ブラック、ベージュ、キャメル、オートミール、パールグレイ、ローストブラウン、アマリリス)
▶︎REN(レン)の公式サイト
5.ゴートレザー
5-1.ゴートレザーとは?
ゴートレザーは、大人のヤギから作られた革のことです。
ヤギの皮の表面には小さくなシワがあり、このシワのことをシボ模様といいます。ゴートレザーには、このシボ模様が綺麗に出ているのが特徴です。
牛革に比べると非常に柔らかく、手に吸い付くようなしなやかな肌触りです。しかし、その耐久性は他の種類の革よりも強いと言われています。
高級ブランドのバッグや財布、服にも使われています。
また、子ヤギからつくられた革のことをキッドスキンといいます。ゴートスキンよりもさらにキメが細かく希少性が高いため、値も張ります。
5-2.ゴートレザーを使った商品
MOTOのショルダーバッグは、ゴートレザーのよさを存分に感じられる贅沢な逸品です。
定番のかたちでありながらも、より使いやすくリデザインしたというこちらの商品は、使うシーンをよく考えて作られています。
実用性を持たせながらも軽さを追求するため、内装には軽くて丈夫なコットンを、また大きく開くジップは荷物の出し入れがしやすいよう設計されています。
商品名:MOTO GOAT LEATHER SHOULDER BAG 18
価格:45,000円(税抜)
カラー:全3種類(ブラック、ブラウン、ナチュラル)
▶︎MOTOの公式サイト
6.まとめ
いかがでしたでしょうか?
食文化の副産物として発展した革製品の文化は、知れば知るほど奥が深くて学びがつきませんよね。
キップ、ステア、コードバン、ピッグレザー、ゴートレザーには、それぞれの良さがあります。革の種類は、革製品の特長を左右する大切な決め手。それぞれの素材の良さをしって商品を選ぶと、レザーの世界の奥深さに魅了されていくかもしれません。
また、素材である皮をどのようになめし、革にするかも革製品には大きな影響を与えます。なめし方に関する記事は「なめしが違えば革も変わる?植物タンニンなめしとクロムなめしの違い」をぜひご覧ください。