「10年前は、自分がアメリカで仕事をして、会社もやってるなんて想像もしていなかった」と、インタビュー中に打ち明けてくださった川原卓巳さん。周囲のイメージとは裏腹に、ご自身のネガティブな部分も「人間ってそういうもんよ」と包み隠さず話してくださる等身大の姿から、卓巳さんの「はたらくを楽しく」を学びました!
<語り手>川原卓巳さん
1984年広島県生口島生まれ。公私共にパートナーである片づけコンサルタント近藤麻理恵さんのプロデューサーとして活躍。2016年にロサンゼルスに移住し、Netflixの番組制作等を手掛ける。プライベートでは5歳と6歳の女の子、0歳の男の子の3児の父。2020年に著書『Be Yourself~自分らしく輝いて人生を変える教科書~』を出版 。メンバー1000人を越えるオンラインサロン『SENSE -自分らしさ探究室-』を主催。
<ライター>ケイスケ
●もくじ
1.仕事は”楽しむ”もの?
新天地で知った、WANTの働き方
2.アプローチの仕方は無限大
「自分らしい仕事」とは?
3.自らを鼓舞する環境がジブンを強くする
4.「登っている山がちがう」
マウンティング回避術
5.目的に立ち返る”早起き”のススメ
仕事は”楽しむ”もの?
新天地で知った、WANTの働き方
――――書籍『Be Yourself 自分らしく輝いて人生を変える教科書』を執筆され、実際に柔らかい笑顔が印象的な卓巳さんはまさに楽しそうにお仕事をされているイメージがあります。実際はいかがですか?
川原さん(※以下川原):
もちろん、最初は仕事は楽しいものじゃありませんでした。やりたい仕事内容を選んで就職した会社でしたが、会社に求められたり、決められたことに縛られたり、『〜せねばならない(MUST)』が多くて疲れちゃったんですよね。
それでも年月が過ぎると仕事に慣れてくる部分もあり、手の抜き方を覚えて要領よく仕事ができるようになりましたが、会社は僕のそういう部分をすっかりお見通しでした。
手抜きを覚えたことがきっかけで大阪に転勤になったんですが、実は大阪での出来事が転機となり、仕事が楽しいと思えるようになったんです。
――――仕事が楽しくなった、大阪での転機とはなんでしょうか?
川原:転勤先の上司から、「どうせ働くんやったら、自分にしかできひん自分らしい働き方してみーひん?」と言われたんです。何でもやらしてあげるから、ということで、「それは楽しそう!」って取り組みだしてから仕事がめちゃくちゃ楽しくなりました!
いわゆる「〜せねば(MUST)」というマニュアル通りの仕事から、自分の思う通りのやり方で仕事を作っていくことができるようになりましたね。
セミナー開催にしても、集客方法や段取りなど、全部が自分の思う通りにできるってやっぱり楽しいですよね。「勝手にダメだと思っていたけど、仕事って楽しんでいいんだ」と知ることができたことがとても大きかったです。
アプローチの仕方は無限大
「自分らしい仕事」とは?
――――ずっとマニュアル通りの仕事をしていると、「自分らしい仕事」の仕方がわからなくなる場合もあると思いますが、どのように自分のやり方を確立させていきましたか?
川原:「仕事は自己表現の場」だと思うようになりました。周りの人もやっているから”やらねば”ではなく、自分が”やりたい”と思える得意な方法でやればいいんです。
僕の仕事は営業でしたが、電話のアポ取りが苦手だったので、代わりに得意な「人と直接出会う方法」を考えました。
交流会に参加したり勉強会を開いたりしながら、そこで面識ができた方から契約をいただいたり、その方々からさらに紹介していただけるようになったんです。むしろ電話でアポ取りをする必要がないくらいになりました。
これは僕にとっていいやり方でしたが、もし電話で話すのも対面で話すのも苦手だとしても、例えば文字を書くことが好きなら、メルマガを書いて読者や関心を持ってくれた人とやりとりをするようなやり方もあります。
アプローチの仕方は無限にあるので、とにかく自分にむいているやり方を見つけることが大事です。その方が何より楽しいですし、極論を言うと生きやすくなりますよね。
自らを鼓舞する環境が
ジブンを強くする
――――卓巳さんは会社員から、現在は経営者として仕事をされていますよね。経営者になったからできるようになったことや、大変だったけれど乗り越えたことは何ですか?
川原:「もうダメだ、できない」って思うことは人間である以上絶対あるけど、僕は経営者になったことで、逃げたくても逃げられない状況を作れたのが良かったです。自分に合っていたと思っていますね。
僕は逃げ場があると逃げちゃうと思うんですよね。給料がなくなっちゃうこととかリスクを考えると怖かったけれど、事業を持つ身として周りの人を巻き込んで、お金も預かって、やめたくてもやめられない環境が自分を強くしてくれていると思います。
今では、自分で決めて自分のやりたいようすることに対して責任をとることが楽しいと思えますね。
ただその一方で、僕は人が好きなので、会社をやめていく人を見るときはやっぱり悲しいし、「その人の才能が生きる仕事がもっとあったんじゃないか」「もっといい関わり方ができたんじゃないか」「もっと理解できたんじゃないか」と考えてしまいますね。
「登っている山がちがう」
マウンティング回避術
――――卓巳さんはご自身の書籍でも触れている、「マウンティング」から離れる方法や「MUSTを小さく」することに込めた想いはどのようなものでしたか?
川原:僕が言いたかったことは、学歴や容姿や年収などでマウンティングしてくる人に対して、自分がそこに関係ないって思えた瞬間に自分は傷つかないということです。
そもそも「登っている山が違う」と思えたら、自分の人生の山を登るだけで他人のことは気にならないんです。周りが気になるときは、それだけ暇があると思った方がいいです。
僕なんか、やばいんじゃないかってくらい周りの人のことにそもそも気が回らないんですよね(笑)。
力を貸してほしいと言ってくれる人がたくさんいるので、その人たちのことを考えて行動することで精一杯です。本当にありがたいことなんですよね。
目的に立ち返る
”早起き”のススメ
――――卓巳さんが実践している「はたらくを楽しむ」コツは何かありますか?
川原:『朝早く起きる』こと!
朝って「自分が何をして生きていきたいか」を考える時間を作れるんです。
仕事がしんどくなるときは、自分が本当にやりたい「目的」が薄れているときなんです。
やる気を出すためには、その「目的」に立ち返る必要があって、僕は朝に本を読んだり、書き出したり、スケジュールをみて一日の行動に優先順位をつけることをルーティーンにしています。
具体的には、毎晩22時には就寝して4時半頃に起床しています。
とにかく、朝早く起きることさえできれば自分が良い状態になることを知っているんです。夜ってテレビや動画やスマホなど”受動”の時間に充ててしまって「目的」を考えるのを後回しにしてしまうことが多いと思います。早く起きることで夜も早く眠くなる好循環ができて体にもいいので良いことづくしですよ!
――――「目的」に立ち返る上で、卓巳さん流のアドバイスをぜひ教えてください!
川原:極論「やめてもいい」と自分で思えるようにすることですね。仕事は嫌々やるものじゃないので、やりたくないことやしなくていいことはしないように僕はしています。
また、自分の生活レベルの最低限ラインをわかっておくことも大事ですね。生きていくためだけの仕事に時間を費やさないようにすることで、「やりたいこと」に集中できます。
社会人になりたての自分は周りのすごい先輩と比べまくっていたので、そんな当時の自分に何かアドバイスができるとしたら、「嫌やったらやめたらええやん」って言いますね(笑)。今は、他の人にできなかったことが自分にはできると思えるようになりました。
――――卓巳さん、素敵なお話をありがとうございました!
「MUST」ではなく「WANT」。
仕事のやり方は、ひとつではなく自分次第でもっと楽しめるはず。
今の仕事の中でまずは小さく、できることから工夫してみませんか?
「早起き」などの実践的なアドバイスから
いざとなったら「やめてもいい」と思う心持ち。
つい考え込んでしまいそうな悩みを軽くする方法を、卓巳さんから教えていただきました。
何も制限されないとしたら「自分は何がしたいのか」。
自分の心がときめく方法をみなさんもぜひ探してみるのもいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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